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北浜流一郎の「泉ガーデン発、東証宝島に向かって撃て」

低迷脱出株が続出中。小さな好材料で株価は大きく高く飛ぶ。

東京市場は引続き堅調な展開を続けています。全部ではないにしても、多くの銘柄が次第に水準を高め、中には、いつの間にこんなに、と思えるほど上昇している銘柄も。

私がこのコーナーを担当した最初の原稿で、沖電気株が50円前後だなんて、などと書いたことがありますが、同社株はどうなっていると思いますか。4月14日には94円があり、この原稿を書いている時点では85円前後です。

企業業績の悪化を理由に売り込まれ、51円まで下げていたものが、1カ月少々で2倍近くになる。私が取り上げた時には、恐らく多くの読者が、どうしようもない銘柄をとりあげているなあ、こんな感想だったと思います。でもそれが短期間に2倍近くなっている。

これはなぜか。もちろん地合の好転です。多くの人が、日本経済はダメだ、日本もダメだ、政治もダメだ、経済もダメだ、もちろん株もダメだ。こう思い、こう言っている間に、東京市場は次第に回復に転じ、沖電気株のようにどうしようもないように見えた銘柄でも安値から倍近くになっているのです。

一言で言って、株がまた儲かりやすくなっているのです。もちろん買えば儲かるというわけではありません。しかし昨年とは株式市場を取り巻く環境が急好転しています。まだそれは目立ってはいません。でもこの原稿を書いている時点でも、米国ではシティグループの1〜3月期の収益が好転、黒字転換しました。世界の金融界を混乱に陥れる元凶の一つとなった米大手金融機関の収益悪化に、ようやく歯止めがかかりつつあるのです。それはまだ小さな明かりです。しかし株式投資では小さな希望。これが大事です。株式市場はそれを待っているのです。いや、株式市場だけに限らないでしょうね。人生でも苦難が続いた場合、ほんの小さな希望も大きな意味があります。失職して無収入となったら、時給850円の仕事も有り難いのと同じです。

ところが株式投資ではこの点が無視されがちです。経済環境が物凄く明るくなるか、企業が驚くような利益をあげなければ安心しない投資家が意外に多いものです。しかしそれは多くを望み過ぎです。そして小さな喜びに気付かぬ投資姿勢といえます。いま投資で勝つには、大きな株価支援材料ではありません。小さなそれです。赤字続きだった企業の場合なら、赤字が縮小するだけでも小さな好材料です。あるいはわずかな黒字が出る。これまた小さな好材料ですが、株式市場はそれを見逃さず、そんな企業の株価は上がります。

これから東京市場では、そんな銘柄が続出する。こう言ってよいでしょう。そこで提案です。小さな好材料がないか。これからはこの観点から銘柄を見るようにしましょう。小さな好材料の中でも好ましいのは、前述したように赤字が縮小する、黒字に転換するなどが好ましく、次には環境関連や中国関連の材料が出現するなどになります。

さて、ここでの注目銘柄。まずはアルバックです。この会社は半導体・太陽電池製造装置に強いメーカーです。ということは、環境関連株の一つになります。株価は半導体製造装置需要の低迷を理由にやや軟調ですが、投資の対象としては太陽電池製造装置。これになり、今後その需要は当面増加が見込まれるため、株価も蘇生方向にあります。

同じく太陽電池関連株の一つであるディスコ株も現在水準なら安全度が高いといえます。この会社は太陽電池パネル用シリコンウエハの切断装置に強いことで知られています。シリコンウエハの切断では高度の技術が不可欠であり、この会社の製品が精度の高さでよく知られています。株価はゆるやかな浮上を続けるでしょう。

最後にかなりリスクの高い銘柄を。先週は同様の観点から東邦亜鉛を取り上げ、急騰しましたが、今週はアルプス電気です。電子部品大手で、金型の精密加工技術に強いことでく知られていますが、09年3月期は収益の悪化に見舞われてしまいました。そのため株価は大きく崩れてしまいました。しかし3月に底を打ってからの動きは順調です。 電子部品の在庫減が買い材料であり、今後も次第に水準を高める可能性大きいと見ています。


2009年4月21日

北浜 流一郎

プロフィール
1943年。鹿児島県生まれ。
慶応大学商学部中退後、コピーライター、週刊誌記者、作家業を経て株式アドバイザーへ。 いまは「東京スポーツ」「マネージャパン」「日経マネー」「投資レーダー」「日本証券新聞」「株主手帳」「別冊週刊大衆」「株の達人」などの株式欄を担当。ネットではサーチナ、ヤフーニュース、ヤフーファイナンスなどに情報提供。「証券スクール・オブ・ビジネス」と「フジックス・アカデミー」の両校で得意株による資金倍増法を教えています。

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